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シルク下着に使われる糸(紬糸編)

シルク下着に使われる糸(紬糸編)

今回はランクとしては一番低いシルク糸の分類の紬糸(チュウシ)についてお話いたします。

シルク糸その③紬糸とは

シルク下着よりもどちらかといえばシルク靴下によく使われるのがこの紬糸です。シルクノイルと呼ばれることもあります。

これも絹紡糸と同じ紡績糸なのですが、生糸としてはもちろん、絹紡糸としても使用できないシルクの屑を再利用している糸です。生糸からすれば再再利用になります。

では どのようなシルク糸なのかご説明していきたいと思います。

表面が均一でなく粒状のものが付着している

紡績ではわたを均す工程があり、ここで大分キレイになるのですが この紬糸は均しても採れない粒状のかたまり(ネップ)になったものもそのまま紡績されます。

なので 本来のシルクのイメージとは全く違う デコボコした表面の生地が出来上がります。お世辞にも美しいとは言えずエレガントな高級感を出す衣類には全く向かない糸です。

しなやか感がなくザラザラ感が残る

シルクは本来しっとりした感じのしなやかな肌触りですが、紬糸はネップや粗い原料を使っているので絹紡糸と比べてもかなりザラザラした感じになります。

紡績する際に繊維が揃っておらず隙間がたくさん出来るため空気をたくさん含み軽い感じなります。しかし肌に馴染む感じはほとんどなく、良いシルクを知った人ならめちゃくちゃ違和感を感じます。

独特の臭いがする場合が多い

絹紡糸の時にもお話しましたが 極端に安いシルクは屑マユを使っているので不純物が残り、中にはきちんと精錬されていない物があるので 何とも言えない嫌な臭いがすることがあります。

昔、シルク糸のメーカーさんに 紬糸の嫌な臭いのことを話すと「これがシルク本来の臭いでどんなシルクでも匂いますよ」と言われたことがありますが、私の経験上、高級品のシルク生糸では変な臭いはまずしません。

太い糸しか出来ない

基本的にネップや粗い「わた」しか使わないからどうしても細い糸は出来ません。どうしてもざっくりした糸ばかりになってしまいます。

糸の強度が弱い

糸は繊維の長さが短くても撚る回数を増やせば強くなりますが そうすると肌触りがシャリシャリしてしまいます。

紬糸は短い繊維の集まりですので本来かなり撚りをかけないといけないのですが シルクの肌触りに近づけるにはそれも難しく、どうしても生糸や絹紡糸よりも糸が弱くなる傾向がありま毛玉や穴あきなど劣化が早くなる可能性が否定できません。

私が紬糸の靴下と絹紡糸の靴下を併用して履いてみたら圧倒的に紬糸の方が早く穴が空いた経験があります。

紬糸のメリットは?

最大のメリットはなんてったって安い!事です。普通ランクの絹紡糸の半分ぐらい、いやそれ以下のものもあります。生糸とは比べ物にならないぐらい安いです。

粗いわたを使っているので生糸、絹紡糸に比べて軽く感じます。

絹紡糸同様 紡績糸なので異素材とブレンド出来、メランジカラー(霜降り色)に染めることができます。

言い方は良くないですが廃物利用なので環境にはやさしいとは言えます。

紬糸のまとめ

紬糸とは

  1. 生糸にも絹紡糸にもできない屑まゆを再利用している
  2. 表面にデコボコ感が出る
  3. 肌触りがシルクにしてはザラザラ感がある
  4. 嫌な臭いがする可能性が高い
  5. 太い糸しかできないし 強度も強くない
  6. とにかく安いし 軽い。異素材とブレンド出来、霜降り色が染められる

屑マユなどを使っているので仕方ないのですが本来のシルク(絹)のイメージからして程遠い糸であることに間違いありません。

でも 安くシルクを体験できるという意味ではいいと思います。ただ変な臭いのものに当たらなければ良いのですが、これはハッキリ言って「運」です。

下着にも不向きな素材だと思うので当店では紬糸の商品は扱っていません。私もあまり使いたくない糸です。

今回まで3回にわたりシルクの糸についてお話してきました。

高級なものから 生糸 > 絹紡糸 > 紬糸 という位置づけはご理解いただけましたでしょうか?

糸の種類さえ理解できればある程度シルク商品選びがしやすくなると思います。

糸でシルク下着を選ぶ場合、生糸で5Aランク以上のものを選べばほぼハズレはないです。

少しはお役に立てたでしょうか?

最後までお読み頂きありがとうございました。

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