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シルク下着の素材の効能(UVカット)

シルク下着の素材の効能(UVカット)

皆さん こんにちは。

今回はシルクのUV(紫外線)カット効果についてお話したいと思います。

最初に 下着業界にいる私個人が思うことなんですが 服の下に着るインナーにUVカットの効果をうったったところであまりメリットが無いような気します。

下着のUVカット効果をしきりに強調するところもありますが「下着選び」と言う観点ではあまり役に立たない効能かもしれません。もちろん太陽光にさらされる着方をすれば効果があると思いますが・・・。

研究でもUVカット効果は確認されている

東京農業大学の長島先生の研究でもシルクのマユにUV効果があることは確認されています。シルクという繊維はUVをカットする効果が他の繊維より優れていると言えます。

長島先生のお話は こちら(引用)

家蚕より野蚕の方がUVカット効果が高い

紫外線は波長の長い順にUV−A、UV−B、UV−Cの3つに分けられますがそのうち最も強力で危険なUV-Cは現在地球上には降り注がれて無いそうです。

研究では家蚕のマユがUV−B・Cを主にカットするのに対し、野蚕のマユはUV−A・B・Cすべての紫外線を防ぐそうです。(家蚕は人工飼育されているカイコ、野蚕は野生のカイコのことです。)

家蚕ではカット効果の弱い紫外線UV-Aは生地の種類により透過してしまうおそれがあります。

一般的に流通しているシルクはほとんどが家蚕なので 衣類によってはUVカット効果が薄れてしまう事があります。

UVカットは衣類(生地)の種類に大きく左右される

シルクのUVカット効果は研究でも認められているものですが この紫外線(UV)遮断率は素材自体のUVカット効果より衣類、特に生地の種類によって大きく変わってきます

ニット生地はUVの透過率が高い

シルクに限らずポリエステルなどUVカット効果の高い素材でもニット生地にするとUV遮断率は良くないです。何故かと言うとニット生地はどんなに目が細かくても基本的に「編み」なので編み目からUVが透過しやすいということです。

生地の色が淡色なほどUVの透過率が高い

白いほうが直射日光下では太陽光を反射して涼しく感じますが 逆に紫外線は薄い色のものほど透過します。つまり黒が一番遮断しにくく、白や生成色ほど透過しやすいということになります。

生地が薄いほどUVの透過率が高い

ニット生地とかぶる要素はあるのですが生地は薄ければ薄いほどUVは透過しやすいです。下着にも一番よく使われるニット生地は伸縮性を出すために薄くなっているケースが多いです。

まとめ

シルクのUVカット効能についてはこんな感じです。

  • きちんとした研究でもシルク素材自体のUVカット効果は確認されている
  • 家蚕より野蚕の方がありとあらゆるUVをカットし効果が高い。
  • UVカット効果は衣類(特に生地)の種類によって大きくされる。
  • ニット生地のUV遮断率は低い。
  • 色は淡色のほうがUVを透過させる。
  • 生地は薄いものほどUVが透過する。

上記の事が言えると思います。

UVカットを目的にシルクを選ばれる方はシルク自体の効能だけではなく下記の点に気をつけて衣類をお選びください。

「シルクの種類は野蚕のものを選び 生地の密度の高い濃色の生地の物を選ぶ」これに尽きると思います。

過度にシルクだからと安心しないで 生地の密度や色に注意することです。ペラッペラや透けている生地の白のアームカバーなんかは特に注意した方が良いです。

野蚕のものはどちらかと言うと真っ白系の色は少ないですしほぼ 家蚕と考えたほうが良いです。まぁ 何も着けないよりはいいですけど・・・。

ただ、当店の商品のように下着として使用するならばUVカットは衣服の下に着るものですから 外衣にUV効果を求めていれば大丈夫だと思いますので 過度に下着のUVカットは意識しなくてもいいと思いますよ。

UVカットは下着よりも小物や外衣の方が注意すべき効能ですから。

では 今回も最後までお読みくださいましてありがとうございました。

追伸:正直に言いますが当店のシルク素材もニット生地なのでUVカットについてはさほど効果はありません。悪しからず ご了承ください。

お店にも是非お越しください。

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