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本物のシルクを選ぶための知識:シルク糸の種類と格付け

本物のシルクを選ぶための知識:シルク糸の種類と格付け

シルクは古来より「繊維の女王」と言われ、その類まれなる光沢、肌触り、そして機能性から多くの人々に愛されてきました。

しかし、現在日本で「シルク」として販売されている下着の裏側には、一般の人にはほとんど知られていない「糸の格付け」と「圧倒的な品質の差」があります。

私たちは、肌に直接触れるものだからこそ、最高品質のシルクを着ていただく喜びを伝えたいと考えています。

今回はシルクの品質、そして市場に溢れる曖昧な表現、安価なシルクの裏側について、詳細に解説していきます。

本物を見極めるためにシルクの知識を、ぜひここで深めていただければ幸いです。

シルク糸の種類と、知られざる価格差

一口にシルクと言っても、その原料となる蚕(かいこ)の育ち方や、糸の抽出方法によって、品質と価格には天と地ほどの差が生まれます。

大きく分けると、徹底した管理下で育てられた「家蚕糸(かさんし)」と、野生で育った「野蚕糸(やさんし)」に分類されます。

家蚕生糸(かさんきいと):最高級の基準

家蚕糸の中でも、一本の繭から途切れずに引き出された非常に長い連続した繊維を「生糸(きいと)」と呼びます。

これはシルクの王道であり、純白で最も光沢が美しく、強度に優れ、摩擦にも強い最高品質の糸です。

生産には高度な技術と整った設備、そして良質な桑の葉が必要であり、コストは必然的に高くなります。

後述する厳格な格付けの対象となるのも、この家蚕生糸で 当店もこの家蚕生糸を使っています。

野蚕糸(やさんし):独特の色調と低価格の背景

野山で自生する蚕から採取される糸です。家蚕生糸が純白で均一な輝きを持つのに対し、野蚕糸には大きな特徴があります。

それは、糸自体に金色や茶色、灰色といった独特の天然の色がついているケースが多いという点です。

これは蚕が野生の葉を食べ、外敵から身を守るための保護色として繭が着色されるためです。

この天然の色は野性味あふれる魅力でもありますが、製品にする際には色ムラの原因となったり、均一に染めるのが非常に困難です。

また、繊維が太く、糸の節(ネップ)が多いため、家蚕生糸のような繊細で滑らかな生地には適しません。

このような理由から、市場価値としては家蚕生糸に比べて大幅に安くに取引されています。

素朴な風合いを好むファンもいますが、肌着としての滑らかさや高級感を求める場合は、家蚕生糸とは明確に区別して考える必要があります。

絹紡糸(けんぼうし)と絹紡紬糸(けんぼうちゅうし):再利用の糸

「規格外の生糸」や生糸を抽出する工程で出た「残りカス」、「途切れた短い繊維」を集め、綿(わた)のように紡ぎ合わせた糸です。

生糸と比較して光沢や強度は格段に劣ります。ふんわりとした柔らかさはありますが、短繊維であるため非常に毛玉ができやすく、耐久性は期待できません

これらは基本的に生糸になれなかった「端材」から作られるため、価格は家蚕生糸の数分の一以下となります。

糸の種類 主な特徴・色調 価格指標
(家蚕生糸を
100として)
家蚕生糸 純白・長繊維。最高峰の光沢と強度。 100%(一番高い)
野蚕糸 金色・茶色・灰色等。節が多く加工が難しい。 30〜50%
絹紡糸 端材の再利用。短繊維で毛玉ができやすい。 20〜30%
絹紡紬糸 さらに短い繊維。カジュアル・安価。 10%以下

 日本のシルク下着業界の現状:規格外が大半

「シルク100%」という言葉を信じて購入した下着が、すぐにボロボロになったり、光沢を失ったりした経験はありませんか?

実は、日本国内で流通している「手頃な価格のシルク下着」のほとんどは、先述した「絹紡糸」以下の糸を使用しています。

つまり家蚕生糸の中でも格付けにおいて「規格外(B級)」と判定された原料です。

低品質な糸を使うと 新品の時はよさそうに見えても数回の洗濯でボロボロになったり、光沢のない質感へと劣化していきます。

私たちは、このようなきちんとした表記のない「名前だけのシルク」に警鐘を鳴らしています。消費者にとっても非常に分かりにくいからです。

当店で使用しているのは、リサイクル糸ではない「家蚕生糸」のみ。さらに、その中でも国際的な試験をクリアした「公証」付きの「5Aランク」以上の糸のみを厳選しています。

 家蚕生糸には厳格な格付け(ランク)があります


家蚕生糸には、専門の検査機関によって糸の太さのムラ、強度、伸び、美しさなどを科学的に測定し、格付けする世界共通の基準が存在します。


ランクは上から「6A」「5A」「4A」「3A」「2A」「A」と続き、それ以下は「規格外」となります。

最も優れた「6A」は世界全体の生糸生産量のわずか3%前後。それに続く「5A」を含めても、全体の上位約10%に過ぎません。

このランクの糸は、顕微鏡レベルで見ても太さが均一で節がなく、宝石のような気品ある輝きを放ちます。

【当店の5Aランク認証データ(2025年製造分):上の表の解説】

【潔浄度(Neatness)】数値:94.10点
糸の表面に微細な「節」や「毛羽立ち」がないかを確認する項目です。100点満点中、5Aランクを維持するためには非常に高い均一性が求められます。94点台という数値は、肌着にした際に引っ掛かりがなく、極めて滑らかな肌触りであることを証明しています。

【清潔度(Cleanness)】数値:98.7点
大きな節、塊、あるいは繭のカスといった「目立つ欠点」がないかを確認します。98.7点という数値は、不純物がほとんど混入していないことを意味します。4A以下の糸で問題になる「黒い点」などは、この数値が低い場合に発生しやすくなります。

【断裂強度(Tenacity)】数値:3.86(g/d)
糸を引っ張った際に、どれだけの力に耐えられるかを示します。3.86という数値は、生糸ならではの強い耐久性を持っている証拠です。5Aランクの標準基準値(3.70g/d以上)を大きく上回っています。

【抱合(Cohesion)】数値:107回
数本の細い繊維がバラバラにならずにいかに一束にまとまっているかを測定します。この数値が高いほど、摩擦に強く、毛羽立ちにくいしっかりとした糸と言えます。5Aランクの標準基準(100回以上)をクリアしています。

あいまいなシルクの表現:「本物」を見抜く3つの視点

広告でよく見かける「正絹」「高級シルク」といった言葉。

実は、これらの言葉の使用には明確な基準がありません。誰もが自由に「高級」を名乗れてしまうのが、現在のシルク下着業界の危うい点です。

「正絹(しょうけん)」は品質の証明ではない

正絹とは「絹100%」であることを示すだけの言葉です。どれほど質の悪い規格外の糸であっても、絹100%であれば「正絹」と表記できてしまいます。

ランク(公証)の裏付けがない言葉は、品質を保証するものではありません。

「正絹」については下の記事にも詳しく書いています。↓

ブログ:シルク下着選びの落とし穴。「正絹(しょうけん)」という表示にご用心

本物を見極めるポイント

  • 公的なランク表記の有無:「5A」や「6A」といった客観的な指標を公開しているか。
  • 糸の種類の開示:絹紡糸(短繊維)ではなく、生糸(長繊維)であることを明言しているか。
  • 適正な価格設定:最高級生糸を使用した製品が、異常に安価であることは物理的に不可能です。

私たちは、情報の透明性こそがお客様に対する誠実さだと考えています。上記が明示されていない場合はそのお店にメールでいいので聞いてみましょう。

「5Aランクの生糸」という揺るぎない事実で、お客様に本物の心地よさを届けたい。

本当の高級シルク下着には、小さな文字での言い訳や「正絹」などのあいまいな表現は必要ありません。

皆様が 品質の良いシルク下着に巡り合えるように お役に立てるような情報を これからも発信していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

当店の5Aランク生糸シルク下着はこちら 

※一切ごまかしのない、最高峰の肌触りをお届けします。